七つの平和センター
デューク大学/ノースカロライナ大学チャペルヒル校(米国)
ロータリー平和センターは、平和構築と紛争解決に貢献する人材を育成するため、各センターで独自のカリキュラムを提供しています。1999年に平和センタープログラムが創設され、その3年後に最初の平和センターが開講されました。以来、115カ国から1,500人以上の平和フェローがロータリー平和センターを卒業しています。各センターのカリキュラムは、平和構築プロセスの特定の側面に焦点を当てており、次世代のチェンジメーカーを育成するために、慎重に作成されています。現在、ロータリーには世界各地に七つの平和センターがあります。最も新しく、アフリカで初めて設立されたマケレレ大学平和センター(ウガンダ、カンパラ)では、2021年に平和フェローの第一期生を迎えました。
デューク大学/ノースカロライナ大学のプログラムは、ロータリー平和センターの中でもユニークな存在です。21カ月間のカリキュラムでは、平和構築の中核となるコースが提供されており、10マイル(約16km)離れた2つの大学キャンパスからフェローが集まるため、学生のリソースと柔軟性は倍増します。また、平和研究の学位を提供していない唯一の修士号取得プログラムとなっており、デューク大学では国際開発政策に焦点を当て、ノースカロライナ大学では学生の関心に応じてさまざまな専門分野を取り上げています。
この総合的なアプローチにより、平和フェローは公衆衛生や教育などの開発分野に進出し、持続可能な開発や人間の安全保障の改善などを通じて紛争を予防し、平和構築を推進するための手段を身につけることができます。既成概念にとらわれないプログラムの特徴は、水と衛生に関するコースや、平和と開発に関連する映画シリーズなど、一風変わった教育にも表れています。
提供される授業は、現場で直接役立つものが選ばれています。平和構築や人道支援の分野では、モニタリングや評価が重要なスキルとなるため、デューク大学/ノースカロライナ大学では、平和構築プログラムの評価に関する授業を開いています。「結局、雇用主は外交に関するあらゆる理論を理解しているかどうかには関心がないのです」と、同センターの所長であるスーザン・キャロル氏は話します。「雇用主が求めているのは、担当するプロジェクトに理論を反映させ、プロジェクトや予算を管理できるかどうかということです」