地域社会でのプロジェクトや平和に向けた活動を会員が紹介
シンガポールでの2024年ロータリー国際大会は、国際的な人道家のグラサ・マシェル氏やゴードン R. マッキナリー国際ロータリー会長がより公平でより平和な世界のために行動を起こすことを呼びかけ、グローバルな視点を強調して幕を開けました。
グローバルリーダーシップのグループ「The Elders」の共同創設者で、女性や子どものための活動で知られているマシェル氏は、女性のための権利平等と女児のための平等な教育機会のために活動するよう大会の参加者に呼びかけました。
モザンビークと南アフリカの元ファーストレディで、現在はThe Eldersの副理事長を務めるマシェル氏は次のように述べました。「なぜまだ何百万人もの子どもたちが学校へ通えていないのでしょうか。学校に通うことが基本的な権利であることを私たちはなぜ認識しきれていないのでしょうか。今私たちが自問すべきは、特に女の子が直面する非識字の課題に立ち向かう準備ができているのかということです」
マッキナリー会長は、ロータリーでの活動で平和を推進することを参加者に呼びかけました。
「違いの中にも共通点を見出し、人類を高めていくという共通の目的を見出す場所、よりよい世界を築くための場所、それがロータリーです」とマッキナリー会長。「私たちの奉仕プロジェクト、人道的活動、平和構築と紛争解決へのシステマティックなアプローチを通じ、私たちは世界での好ましい変化の触媒となることができます」
会長はまた、任期中の主要なイニチアチブである世界におけるメンタルヘルスと福利の向上への自身のコミットメントについても触れました。
「助けを求めることへの偏見をなくすために活動することができます」とマッキナリー会長は述べました。「質が高く、手ごろなケアへのアクセスを確実とするためのツール、人材、機関に投資することで、私たちが奉仕する人たちの生活に変化をもたらすことができます」
マッキナリー会長が焦点を当てるメンタルヘルスは、国際大会の分科会でも反映されたほか、ロータリーのほかの重点分野は大会前に行われたさまざまなプロジェクトや地域でのイベントでも紹介されました。
ロータリー会員は、非営利の「Football Plus」プログラムなどの地元のプロジェクトを紹介しました。シンガポール・ロータリークラブが実施するこのプログラムでは、低所得層の子どもたちにフットボールを教える活動が行われています。
「毎週練習することが上達のカギであること、チームメイトが第二の家族であることを子どもたちは学んでいます」と話すのは、シンガポール・ロータリークラブの会長エレクトであるトム・ウルフさんです。「子どもたちはもっと自信をつけ、学ぶことの価値を理解するようになります」
国際大会の前に始まった地元のプロジェクトの一つは、大規模なマングローブ再生の活動で、シンガポールにあるロータリークラブが、Singapore Insititute of TechnologyとシンガポールのNational Parks Boardと協力して開始しました。このプロジェクトでは、マングローブ保全のための施設が作られるほか、シンガポールの数カ所でマングローブを植える活動を行います。マングローブの林はほかの種類の林よりも炭素を吸収し、激しい嵐や浸食から海岸の地域社会を守ることができます。
国際大会の前にはまた、マレーシアのクアラルンプールでRotary ASEAN Peacebuilders Conference(ロータリーASEAN平和構築者会議)が行われました。さらに、水と衛生のロータリー行動グループは、世界水サミット16を開催し、世界中から集った専門家やリーダーが講演しました。この中には、世界トイレ機関の創設者兼ディレクターのジャック・シム氏、UNICEFの水と衛生シニアアドバイザーのアン・トーマス氏が含まれていました。
– 2024年5月