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世界中で活躍する「行動人」

2024年6月

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米国

ブサイラス・ロータリークラブ(オハイオ州)の先見の明のおかげで、4月8日の皆既日食に向けて6,600組の専用眼鏡が準備されました。2022年後半に、日食はまだ2年近く先の話でしたが、「この大イベントのために、郡内のすべての学校で生徒全員に日食メガネを提供できたら最高じゃないか、と話しあいました」と、同クラブ会員でインターアクトクラブアドバイザー、またウィンフォードローカルスクールで理科の教師を務めるジュリー・レックスロードさんが説明します。同クラブが4,300ドル分の購入を承認すると、会員たちは地元の天文学クラブが推奨する会社からオンラインで日食メガネの材料を購入。眼鏡の設計・注文・保管にあたり、しまいには配達も行いました。「オハイオ州の中でも皆既日食が見られる地域なので、ほとんどの人にとって一生に一度の一大イベントです」とレックスロードさん。見逃した方は、オハイオ州北部で次に日食が見られるのは2099年です。

カナダ

2月にノース・シムコー・ローターアクトクラブ(オンタリオ州)が開催したコンテストでは、約80人の段ボール製トボガン愛好家たちが制限時間内に段ボールとガムテープで小型そりを制作し、工作の頂上決戦に挑みました。このコンテストは76年前から恒例となっているペネタンギシェーネのお祭りであるウィンタラマと併せて開催され、毎年160人もの競技者が無料で参加しています。「これまで素晴らしい作品がいくつも出品されてきましたが、毎年さらにレベルが上がっています」と、同クラブ会長のエラナ・ダートノールさんは言います。最優秀クリエイティブ賞、最優秀チーム賞、最速そり賞などの部門で競われ、オンタリオ州警察の予備警官がレーダーで測った最速記録は時速約28キロでした。同クラブ会員は、参加登録、ソーシャルメディアでのプロモーション、スポンサーの獲得、前日のプロモーションで使用されるローターアクトの段ボール製小型そりの制作支援などを担当しました。

  • 1806.00

    オハイオ州で前回皆既日食が観察された年

  • 98.00%

    オンタリオ州の世帯におけるリサイクルされた段ボールの量

英国

第1200地区では、ライティング、スピーキング、音楽、テクノロジーなどのさまざまな分野でスキルテストを実施していますが、一番人気はヤングシェフのコンテストです。2月にバーナムオンシー・ロータリークラブの愛好家たちが開催した地区レベルの予選では、7人の高校生が2時間で3品のメニューを料理しました。受賞作品は、さつま芋のフォンダンを添えた鹿肉のステーキ、ジュニパーベリーと赤ワインソースをあえたエンドウ豆のピューレ、イチゴのミルフィーユなどです。優勝者と準優勝者は、3月にウェールズのカーディフで開催された地域決勝に進出しました。「私たちにとっても、出場者にとっても、とてもやりがいのある大会です」と、同クラブ会員で、十数年にわたって若手シェフの集会を開催してきたジェーン・ギブスさんは言います。

インド

インドでは8人に1人がサラセミアの保因者です。サラセミアは、体内で十分な量のタンパク質ヘモグロビンを摂取できず、全身に酸素を運ぶ赤血球が損傷する遺伝性血液疾患です。軽度の場合は治療を必要としないこともありますが、貧血やそれによる疲労への対策として、血液細胞の増加を助けるために頻繁な輸血を必要とする場合があります。カルカッタメトロシティ・ロータリークラブは、この病気についての意識向上と治療の促進のためにサラセミア・フリー・インディア・イニシアティブを実施しています。2月、同クラブは西ベンガル州ソナルプルで啓発イベントを開催し、50人の若い女性と母親が参加しました。同クラブ会員のサブホジット・ロイさんによると、こういった集まりは2022年以降に数十件開かれているそうです。検査を奨励し、青少年や農村部の住民を啓発するだけでなく、検査と治療への政府の資金提供を求めて、何千人もの州議会議員やインド議会議員にロビー活動を行っています。

  • 9.00

    英国のミシュラン3つ星レストランの数

  • 3.00億人以上

    全世界におけるサラセミア保因者数

マレーシア

コロナ禍の際にニャモク村の住民に食料と医薬品を提供した後、メトロクアラルンプール・ロータリークラブは、クラブ拠点から車で5時間のところにあるパハン州の貧しいコミュニティへの支援を強化しました。そして、オラン・アスリ族のために3つのトイレと5つのキッチンと洗い場を建設するプロジェクトに着手。第3300地区補助金や他のスポンサー、ボランティアを集めて、合板、レンガ、セメント、工具などの購入や、材料を遠隔地の村に輸送するために泥だらけの道路を走る3台トラックの確保など、プロジェクト実施の段取りを決めて手配しました。同クラブ会員のジェニファー・リムさんによると、地域住民の協力を得て3日間で工事は完了。3月にはトイレ設備の外観を改善するために、セラミックタイルを追加で設置したといいます。

この記事は、Rotary 誌の2024年6月号に掲載されました

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