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映画『Breathe(原題)』  ポリオサバイバーの勇気と感動のストーリー

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1958年にポリオに罹患した英国人ロビン・カベンディッシュの生涯を描く

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昨年10月、体にまひ障害を引き起こすポリオ(急性灰白髄炎)の悲惨さと、障害を抱えながら懸命に生きる男性の実話を描いた新作映画『Breathe(原題)』が米国で公開されました(日本では2018年初秋に全国ロードショー。配給:KADOKAWA)。

主演はアンドリュー・ガーフィールド(『スパイダーマン』『ハクソー・リッジ』『沈黙―サイレンスー』)とクレア・フォイ(『The Crown』『ウルフ・ホール』)。 

1958年、英国人のロビン・カベンディッシュは、28歳にしてケニアで野生型ポリオウイルスに感染。首から下が全身不随となり、人工呼吸器をつけて病院で寝たきりとなったカベンディッシュは、医師から余命数カ月との宣告を受けました。 

そんな彼を救ったのは、妻ダイアナからの励ましと献身的な支えでした。入院生活をやめて自宅に戻ったカベンディッシュは、自身が不随の身でありながらも、余生を身体障害者への支援と人工呼吸器つき車椅子の普及に捧げました。

当時、人びとはポリオを恐れていました。病院にいるはずなのに車椅子で街に出ていた父に、人びとは非難の言葉を浴びせました 


この映画のプロデューサーである息子のジョナサン・カベンディッシュさんは、ロータリーと共にポリオ撲滅活動への認識向上に努めています。ロンドンで開かれた欧州プレミアで「(同作は)最も高くついたホームムービー」と冗談まじりに語ったジョナサンさん。ご自身もまた、この映画の登場人物として描かれています。

「この映画に込められたメッセージは、支えてくれる人が近くにいれば何ごとも成し遂げられる、ということ」とジョナサンさん。「最愛の人との関係にすべてを捧げれば、人生はより美しく、素晴らしくなるのです」

ロンドン映画祭では、『Breathe』がオープニングを飾りました。この上映に合わせ、ジョナサンさんと、国際ロータリーの「End Polio Now:歴史をつくるカウントダウン」委員会欧州副委員長イブ・コンウェイさんによる質疑応答セッションが行われました。

「1960年代、世間には未知のものに対する恐れがあった」とジョナサンさん。「これほど重度の障害を、それまで誰も見たことがなかったのです。当時、人びとはポリオを恐れていました。病院にいるはずなのに車椅子で街に出ていた父に、人びとは非難の言葉を浴びせました。想像できますか?」

「しかし、父は優しく、人の心を動かすことのできるチャーミングな人でした。この映画でもそのように描かれています。まわりの人の気持ちを和ませ、病院にこもっていてはいけないと他の障害者を勇気づけました」

1994年にロビン・カベンディッシュが他界して以来、ポリオの流行は急速に収束。現在、ロータリーと世界ポリオ撲滅推進活動(GPEI)のパートナー組織の懸命な活動により、全世界のポリオ発症者数はわずか数件にとどまっています。 

女優クレア・フォイが演ずるロビンの妻、ダイアナ・カベンディッシュ。そのご自身(現在83歳)もこの映画を楽しんだと言います。レッドカーペット・プレミアで、ダイアナさんはこう語っています。「客観的に観ようと決めました。自分のことではないふりをするようにと孫に言われたんです。もう昔の話ですが、当時、ロビンほどの重度障害者は入院生活が当たり前だと思われていました。あの有名なテディ・ホール教授が画期的な車椅子を発明しなければ、病院から一歩も出られなかったでしょう」

 

昨年のゴールデン・グローブ賞を受賞した実力派女優クレア・フォイは、ダイアナさんのことを「地に足のついた謙虚な女性」だと語ります。「ダイアナと会ったとき、本当に素敵な女性だと思いました。強くて勇気があり、夫への愛情に満ちています。カベンディッシュさんご夫婦の物語を伝えることができ、とても嬉しく思います」

無限の愛を描いたこの映画を監督したのは、俳優アンディ・サーキス(『ロード・オブ・ザ・リング』)、脚本はアカデミー賞ノミネート歴のあるウィリアム・ニコルソン(『レ・ミゼラブル』『エベレスト3D』『グラディエーター』)です。

「ロビンとダイアナは類まれな人」とサーキス監督。「あの時代では型破りで、ただ死を待つのみの病院生活という当時の常識を受け入れませんでした。リスクを冒してまで、人生を楽しむことを選んだのです。そのことが結果的に、何百万という人に勇気を与えました」

ロビン・カベンディッシュは、生きる価値のため、意義ある人生を送るために闘いました。ただ生きるのではなく、人との触れあいがある豊かな人生を生きるために闘ったのです


ポリオサバイバーを描いたこの映画の中心的テーマは、前向きな生き方、勇気、そして人間がもつ可能性。これが、ロビン・カベンディッシュ役の主演アンドリュー・ガーフィールドの心をつかみました。ガーフィールドさんは、『ハクソー・リッジ』でアカデミー賞にノミネートされました。

「ロビン・カベンディッシュは、生きる価値のため、意義ある人生を送るために闘いました。ただ生きるのではなく、人との触れあいがある豊かな人生を生きるために闘ったのです。重度の障害と苦しみの中から、これほどの喜びを生み出したのです。私たち皆に感動を与えてくれました」  

ガーフィールドさんはこう続けます。「このストーリーの中に私が見たもの、それは生き方の見本です。決して逃れられない苦難を背負いながらも、意義ある人生をいかに生きるか。世界を笑い飛ばし、不条理さを、逆境という不運を笑い飛ばしました。こういった不運は、誰にでも何らかの形で降りかかってくるものです」    

 

  • 昨年10月24日の世界ポリオデーに、アンドリュー・ガーフィールド、クレア・フォイ、アンディ・サーキスの3人がロータリーのポリオ撲滅活動を紹介するビデオメッセージが届きました。

ポリオについて

endpolio.org

上映予定(初秋に公開予定)

準備中