難民支援に尽力した6名を表彰
世界的な難民問題をテーマとした国連でのロータリーデーにおいて、「Rotary People of Action: Connectors Beyond Borders(世界を変える行動人:国境を越えてつなぐ人)」としてロータリーファミリーの6名のメンバーが表彰されます。
ニューヨークの国連本部で毎年開催され、今年は11月9日に行われる「国連でのロータリーデー」は、平和に対するロータリーと国連の共通のビジョンに焦点を当てるイベントです。ロータリーと国連の協力関係の長い歴史の中で、ロータリアンはこれまで、戦争や飢餓、災害で苦しむ人びとを支援してきました。
現在、世界の難民数は戦後最大に達しています。今回表彰された6名(ロータリアン5名、ロータリー平和フェロー1名)は、難民問題に対して地域社会に根ざした解決策を提案し、率先して行動してきました。
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ルシエンヌ・ヘイワース
ロータリーとの関係:ロータリー平和フェロー(ウプサラ大学/2015-17年)
プロジェクト:中東を中心とした有事の際の教育カリキュラム
内容:ヘイワースさんは「有事の際の教育」というカリキュラムを開発しました。このカリキュラムの教材を使用することで、紛争で居場所を失った人を対象に仮設の学習スペースで勉強を教えることができます。このようなスペースは地域社会全体にとって安全な場所となっており、食料や衛生、健康といった家庭の基本的ニーズを満たす役割も果たしています。紛争地帯における教育を専門とする以前は教師として働いていたヘイワースさん。現在は中東地域を中心に活動しています。
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イルガ・カランカク-スプレーン
クラブ:モンテレー・キャナリィロウ・ロータリークラブ(米国カリフォルニア州)
プロジェクト:トルコにおけるシリア難民の子どもを対象とした教育と順応プロジェクト
内容:2017年にトルコの難民キャンプ数カ所を訪れたカランカク-スプレーンさんは、その後、複数のロータリークラブのまとめ役となり、難民キャンプで暮らす人びとに医薬品や衛生品、毛布、靴や靴下を配布しました。多くの子どもが教育を受けられない環境に置かれたのを目にしたカランカク-スプレーンさんは、自身が所属するロータリークラブと共にグローバル補助金プロジェクトを立ち上げました。【この段落は削除】このプロジェクトにより、コンピュータ室の機材だけでなく、美術や音楽、映像のワークショップ、スポーツ活動、教員養成などに必要な資材も充実し、教育の質が向上しています。
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ハシナ・ラフマーン
クラブ:ダッカ・マーベリックス・ロータリークラブ(バングラデシュ)
プロジェクト:バングラデシュにおけるロヒンギャの子どもたちを対象とした栄養支援
内容:人道支援団体「コンサーン・ワールドワイド」のバングラデシュ支部長補佐を務めるラフマーンさんは、複数のロータリークラブやパートナー機関に呼びかけて資金を集め、外来医療センターを設立しました。そこでは、ミャンマーでの暴力から逃れ、バングラデシュのコックスバザール難民キャンプにたどり着いた子どもや妊婦を対象に救命予防ケアや栄養支援を行っています。外来医療センターではこれまで50万人以上のロヒンギャの子どもを診察し、深刻な栄養失調に陥った子ども7千人以上を救ってきました。同センターのスタッフやボランティアは幼児や小児の食事摂取に関する知識があり、難民の家族に対してそれぞれの言語で授乳や適切な衛生に関する情報を提供しています。
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