第2232地区の会員が現地のニーズ特定、世界中のロータリークラブとの橋渡し、被災者の支援に貢献
ロシアがウクライナに侵攻してから2年が経過した現在も、世界中のロータリー会員が資金を集め、医薬品や燃料などの生活必需品を被災者に送り続けています。
ロータリー財団が特設した救援基金(現在は寄付を受け付けていません)には、世界中から1,740万ドルの寄付が寄せられました。この寄付は、375口以上の補助金としてロータリー会員によるさまざまな支援活動に活かされました。
また、世界各地で多くのロータリークラブと地区が地元でウクライナ支援のための人道的活動に乗り出しました。第2232地区(ウクライナ)との連携の下、これらの支援活動によって医薬品、医療機器、救急車、発電機、暖房用燃料、冬用備品などの救援物資が被災者に届けられました。
2022年2月24日のロシアのウクライナ侵攻以来、ウクライナでロータリーの存在感が高まったと、第2232地区のパストガバナー、ミコラ・スタビャンコさんは言います。
「以前よりも活発に活動しており、組織としてさらに確立された」とスタビャンコさん。「地元の人たちから多くの支援要請が寄せられ、国外のクラブからの支援の申し出も増えています。これを見た人たちが、ロータリーへの入会に関心を抱くようになっています」
スタビャンコさんによると、ウクライナではこの2年間に500人以上の新会員がクラブに入会しました。この急成長のおかげで、地区では新会員勧誘に時間を費やす必要はほとんどありませんでした。代わりに、その時間を使って、ロータリー会員であることの意義を新会員に教え、積極的参加を促しました。
また、奉仕活動が増えたことでメディアからの注目も高まりました。
スタビャンコさんはこう言います。「戦争の前、ニュースでロータリーを取り上げるメディアはありませんでした。今では、ロータリーからの支援や活動のインパクトにメディアが注目し、取り上げてくれるようになりました」
第2232地区の2023-24年度ガバナーであるミロン・ウリンさんは、 これまで数カ月、ウクライナ国内全域から詳細な状況報告を集めてきました。救援活動を導き、支援方法がわからないという国外の会員に支援方法を提案するために、これらの報告を役立てています。
第2232地区では、ウクライナ国外のクラブ・地区による支援活動を援助する委員会も結成しました。この委員会は、国外と国内のクラブ・地区を結びつけています。
ウリンさんによると、援助を申し出る手紙が世界中から毎日数十通も届くそうです。最近のビデオ会議で、その日の朝に届いた手紙の束を手に、ウリンさんはこう言いました。
「これが、私が報告を集める理由です。国全体の状況を把握し、情報を交換し、活動のインパクトを高めるためです。ほかのロータリークラブや地区とのネットワークとパートナーシップを今後も継続していきたいと思います」
ロータリーのポッドキャスト(英語):Why should we care about Russia’s war against Ukraine?
– 2024年2月