危機に直面した生息地の保護、植樹、プラスチックゴミの清掃など、地球を守る活動にロータリー会員が取り組んでいます
55年前、米国で初めて「アースデイ」(地球の日)が実施され、環境保護活動の波が巻き起こりました。その後、ほかの国でもアースデイが祝われるようになりました。今年4月22日のアースデイでは、世界中の人びとが地球を守るために立ち上がります。
ロータリーの新たな重点分野として「環境」が追加されたのは2020年のことですが、ロータリークラブとローターアクトクラブの会員は、それまでも長年にわたって環境プロジェクトを実施してきました。世界中の会員は日々、革新的な解決策を見つけ、行動を起こしています。
環境に関する国際ロータリーの声明:
私たちは、共有する環境問題に持続可能な方法で取り組み、人と自然の調和を促進するため、証拠に基づきながら、共に地域レベルとグローバルレベルで行動します。
ロータリーは、環境保護への取り組みとして、主に三つの分野(淡水保護と流域の回復、持続可能な土地利用、自然環境に基づく気候変動解決策)における地域社会での長期的な奉仕プロジェクトを推進しています。最近、ロータリーは国連環境計画と提携し、世界的な環境イニシアチブである淡水保全のためのコミュニティアクションを開始しました。このイニシアチブは、ロータリー会員が地元の淡水生態系の回復、保護、持続を促進することが目的です。
ロータリー財団専門家グループ(Cadre)、環境の持続可能性のためのロータリー行動グループ、絶滅危惧種のためのロータリー行動グループ、食用植物の栽培のためのロータリー行動グループはすべて、ロータリー会員が環境分野の奉仕プロジェクトを立案し、環境問題に対する認識を向上させるための支援を提供できます。また、ロータリーには、主に環境維持のための奉仕に重点を置いているエコクラブが世界に少なくとも40あります。

ミルウォーキー川沿いに植物を植えるミルウォーキー・ロータリークラブ(米国ウィスコンシン州)の会員たちとボランティア。このクラブは、川沿いの工業用地を樹木園に変えるイニシアチブを主導しています。
ロータリー会員とローターアクト会員が地球を守るために行っている活動の一部を紹介します。
- 台湾では、会員がグローバル補助金を利用して、コアジサシ、ムラサキマダラチョウ、アマガエルの生息地を創出・改善しています。これらのプロジェクトでは、固有の生物種を保護し、生物多様性を向上させることの重要性について人びとを啓発しています。
- フィンランドでは、114のロータリークラブとローターアクトクラブが、淡水検査キットを学校に提供し、集められたデータを国の水資源目録に送っています。ロータリー会員は400カ所近くで藍藻のモニタリングを行い、一部のクラブでは、海洋ゴミの収集と分類を行い、その発生源を特定しています。これにより、地元の淡水地域とバルト海の保護を支援しています。
- ポルトガルでは、会員が絶滅危惧種のタツノオトシゴの生息地を復元しています。アグラーヴェ海洋科学センターと自然・森林保全協会と協力し、科学的根拠に基づいたプロジェクトに取り組み、その結果、保護区のタツノオトシゴの個体数を増やすことに成功しました。
- オランダでは、ロータリー会員がプラスチックごみの問題に取り組んでいます。アムステルダムの運河の清掃から始まったEndPlasticSoupプロジェクトは、世界中の1,000以上のクラブに拡大しました。プラスチックを回収し、リサイクルすることで、プラスチックごみに対する認識を高めています。
- エジプトでは、ロータリー会員が漁船を改装し、ナイル川でプラスチックごみや有機廃棄物を収集しています。また、女性たちがプラスチックごみを再利用して市場で販売できる製品を作るのを支援しています。
- メキシコでは、ゲレロ州のバジェ・デ・イグアラ・ロータリークラブと米国アリゾナ州のツーソン・ベルデ・ロータリークラブが、土砂流出を防ぐためのダムを建設し、森林再生を支える地域苗床を設け、トゥクスパン湖の汚染を減らすための技術支援を行っています。
- コソボでは、会員がグローバル補助金を利用して、ペヤ市の地域病院で、汚染の原因となる石油燃料式の機械をソーラーパネルに交換しました。このプロジェクトでは、病院スタッフを対象とした環境保護の研修も提供されました。
- 世界中(英領ヴァージン諸島、ドミニカ共和国、エクアドル、香港、インド、インドネシア、日本、マレーシア、モーリシャス、モザンビーク、フィリピン、サモア、シンガポール、スリランカ、タイ、トリニダード・トバゴなど)で、会員たちは、マングローブ林の再生と海洋環境の保護を目的とした修復、植林、教育に関する100件近い奉仕プロジェクトを実施してきました。

オランダ・アムステルダムの運河からプラスチックごみを除去するオランダのロータリークラブ会員とローターアクトクラブ会員。2019年3月23日。
アースデーにできること:
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在来植物を植える、またはミツバチやその他の受粉昆虫の生息地を作る
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水の使い方に注意し、使用量を減らす方法を考える
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コンポストを始める、または地域社会でコンポストを行う方法を見つける
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自転車、徒歩、または公共交通機関を利用する
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必要のない照明は消し、100万ソーラーパネルチャレンジに参加する
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環境問題に関心のあるソーシャルメディアのインフルエンサーを見つけ、フォローする
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プラスチック容器を、堆肥化が可能または再利用できる水筒など、持続可能な選択肢に切り替える
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ゴミ拾い活動を企画する、または参加する
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再利用可能な買い物袋を使用する
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環境の持続可能性のためのロータリー行動グループのセミナーなど、ラーニングの機会に参加する
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地元で、自分にとって重要な環境問題に関する認識を高める機会を探す
アースデイに限らず、地球環境を守るためにできることはたくさんあります。自分にできる方法で地球のために行動しましょう。
— 2025年4月