2023年ロータリー国際大会の開催地は、たくさんの魅力が集まった都市です。
ご登録はconvention.rotary.orgから。
12月15日までに登録すると早期割引が適用されます。
活気と風格のある都市メルボルンは、あらゆる意味でオーストラリアの中心的な街といえるでしょう。オーストラリアの首都はキャンベラであり、シドニーが金融の中心地であることは間違いありません。しかし、メルボルンの豊かな歴史や観光スポットを掘り下げていくと、2023年ロータリー国際大会の開催地であるこの街は、ビクトリア州の州都であるだけでなく、この国のグルメや文化、スポーツ、ショッピングの中心地であることに気付くはずです。
2023年国際大会の開催を前に、『Rotary Down Under』誌の編集者ミーガン・マーティンさんと彼女の夫でクリエーティブディレクターのリース・マーティンさんが、その魅力を検証。地元のロータリーの会員たちもこの街の情報を提供してくれました。この親切さからも分かるように、メルボルンは、「ホスピタリティーの都」と呼ばれるにふさわしい街なのです。2023年5月27~31日まで、メルボルンで開催されるこのイベントに参加して、ぜひその目で確かめてください。
食の都:ビクトリア州の経済の中心地
メルボルンは、先住民からヨーロッパやアジア、アフリカの国々からの多数の移民に至るまで、約140の文化が集まっているといわれ、2021年現在、同市とその周辺地域住民の約36%が海外生まれです。
こうした多様性から、変化に富み、常に進化し続ける文化が生まれたことはこの街の食文化にも表れています。カフェやレストランのほか、屋上の高層カクテルラウンジ、気さくなオージーパブ、地下や路地にある隠れ家的なバーなど、実に多彩な店がそろっています。
第9800地区のガバナーでメルボルン・ロータリークラブ(RC)の会員でもあるアマンダ・ウェントさんのお薦めは、シックなビストロ、Bellota(ベジョータ)。プリンス・ワイン・ストアに隣接するこのレストランのワインの品ぞろえは、メルボルンでも有数です。知識豊富なスタッフに、3,000種類以上あるリストの中から探してもらいましょう。ハムやベーコンなどのシャルキュトリーやチーズ、カキの盛り合わせなどが楽しめます。
「Bellotaは決して期待を裏切りません。メニューの全てが素晴らしいんです」とウェントさん。
食欲が刺激されるメルボルンのグルメ情報は、rotary.org/jaで紹介する予定です。
文化の都:オーストラリアの文化の中心地
メルボルンは2008年、ユネスコの文学都市に選定されています。2017年に行われた国勢調査によると、住民9,503人につき一つのライブハウスがあり、その数は世界でトップクラス。ヨーロッパから入植した初期に建てられた壮大な遺産建築と、大胆で現代的なライブハウスが優雅に隣り合います。
1854年創業したプリンセス劇場は、街のランドマークになっています。 近くのハー・マジェスティーズ・シアターは、ビクトリア時代の外観とアールデコ調の客席が特徴です。通りをはさんで向かい側には、オペラなどの公演が行われるアテネウムシアターがあります。もっと気軽に楽しみたい方には、ウィリアムズタウンにあるサンシアターの野外映画館がお薦め。「湾の向こう側に広がる街の夜景を眺めながら、友人と語り合うには最高の場所です」とメルボルンパスポートRCのジェニー・フランクリンさんは話します。
フッツクレイRCのジェイミー・ロバートソンさんのお薦めは、「世界で最も美しい図書館」として知られている、ビクトリア州立図書館。「建築様式も机の配置もアーティスティックです」と彼は言います。歴史的なカールトン庭園の中心には、超近代的なメルボルン博物館があり、5月27日には国際大会のオープニングイベントが開催されます。「恐竜やカヌー、駅馬車、科学関係の展示など、この博物館はビクトリア州の自然環境、文化、歴史をさまざまな角度から紹介しています」と、国際大会ホスト組織委員会の副委員長でホーソンRCの会員であるデニス・ショアーさんは話します。
歴史を学ぶなら、先住民・アボリジニの芸術と文化を紹介する、クーリー・ヘリテージ・トラストがお薦めと言うのは、セントラルメルボルンRCのミッシェル・クロフォードさん。ヤラ川を下って、メルボルン最初の港湾都市ウィリアムズタウンに行くと、シーワークス海事博物館とニューポート鉄道博物館が隣接しています。さらに、「ウィリアムズタウンから眺めるメルボルンの景色は絶景。特に夕日が沈む頃が」とクロフォードさん。
1846年に設立されたビクトリア州王立植物園では、国内外の人々が何世代にもわたって楽しんできました。近くにある戦争慰霊館では、オーストラリアの戦時中の悲惨な歴史を知ることができます。階段を上ってバルコニーに出ると、250本以上の記念樹の向こうに広がるメルボルンのスカイラインのパノラマビューも楽しむことができます。
スポーツの都:メルボルンはスポーツが盛ん
首都圏の20以上あるプロスポーツチームのうち9チームは、1850年代後半にメルボルンで発祥したオーストラリアン・ルールのフットボールチームです。国際大会の本会議が開催されるメルボルンパークのロッド・レーバー・アリーナは、グランドスラム(テニス)の一つ、全豪オープンの会場もあります。メルボルンクリケットグラウンド(MCG)は、南半球最大のスタジアムで、間違いなくオーストラリアのスポーツの中心地です。フレミントン競馬場は、メルボルンカップの開催地で、「国を挙げてのレース」として知られています。このレースは、3,200mの長距離適性馬の決定戦としては、賞金額が世界で最も高額な競走の一つです。
アルバートパークは、F1オーストラリアグランプリの会場。この4日間のモータースポーツの祭典では、アルバートパーク湖を一周する道路が使われ、それ以外の時は、地元の人々や観光客がこの湖畔のオアシスを楽しんでいます。「湖の周りには、ピクニックスポットやレストラン、ゴルフコースなどがあり、のんびりと散歩やサイクリングを楽しむのにもってこいです。また、ボートや釣りなどのアクティビティーも盛んです」と、アルバートパークRCの会員であるマシュー・プロクターさん。メルボルンパスポートRC会長のアビブ・パルティさんが「市内で最も活気に満ちた多彩なスポット」と呼ぶセントキルダビーチからは、トラムに乗っても歩いてもすぐの場所です。
セントキルダから車で10分ほど南下すると、ブライトンのデンディストリートビーチがあります。ここは、メルボルンパスポートRCの創立会長であるマリア・ヒックスさんのお気に入りの場所。「100年以上の歴史を持つこのビーチのカラフルな水浴びスポットは、過去の時代を思い起こさせます。グリーンポイントに向かって南下すると、ホロウェイベイという隠れたビーチがあり、静かなピクニックスポットです」とヒックスさん。
モータースポーツは二輪で楽しみたいという方は、オーストラリアンモーターサイクルグランプリが開催される風光明媚(めいび)なフィリップ島に行ってみてください。夕暮れ時に数千羽のリトルペンギンが砂浜をさっそうと歩くフィリップ島のペンギンパレードは、一風変わったイベントです。
ショッピングの都:メルボルンの印象的な建築物を見ながら
ショッピングを楽しむなら、ブロック・アーケードの高級ショップを訪れてみてください。トラムに乗って「Paris end」まで行くと、ルイ・ヴィトン、ブルガリ、エルメス、プラダなどのブランドが軒を連ねるアウトレットモールがあります。
144年の歴史を持つクイーン・ビクトリア・マーケット。ここには2ブロックにわたって500以上の店があり、活気にあふれています。ミート&フィッシュ売り場の長い通りを抜ければ、屋外でバーベキューをするのに必要なもの全てがそろいます。
このマーケットのマネジャーを務めるアルトナRCのピーター・シェパードさんは、乳製品売り場と青果売り場は必ず行くべきだ、と言います。「Bratwurst Shopに立ち寄らずして、クイーン・ビクトリア・マーケットは終われません。そして、Borek Shopの香ばしいトルコ風スイーツで締めくくりましょう」
ヤラ川沿いには、食事とショッピングのホットスポット、サウスバンクがあります。クラウンエンターテインメントコンプレックスでもデザイナーズ・ブランドのショッピングが楽しめます。南半球で最も高い展望台として知られるユーレカタワーのメルボルンスカイデッキへエレベーターで昇れば、絶景が広がります。
ヤラ川沿いを少し進むと、サウスワーフに到着します。レストラン、バー、カフェ、ショップが並ぶ遊歩道を歩き、歴史的な大型帆船、ポリー・ウッドサイド号を眺めましょう。ここには、メルボルン・コンベンション&エキシビションセンターがあり、ロータリー国際大会の友愛の家、分科会が開催されます。
以上、メルボルンの魅力をお伝えしましたが、これはまだほんのわずかです。メルボルンの宝物や秘密を全て掘り起こすには、一生かかっても足りないほどです。しかし、2023年国際大会の場・メルボルンに滞在している間に何か特別なことをしたいとお考えなら、地元の親切なロータリー会員に尋ねてみてください。メルボルンがオーストラリアの「ホスピタリティーの都」となり得る理由を、直接体験していただけるはずです。
(『Rotary』誌/『ロータリーの友』誌11月号より)