Skip to main content

成長のための点火薬

明確な目標と継続性があればクラブは成長できる

文:

ガーナのアクラ・サウス・ロータリークラブで、ヒルダ・アダさんが色とりどりの、手作りのスコアカードを会員に見せています。この活動は、クラブの目標達成状況を会員に知らせるための月例の取り組みです。 

赤色のスコアカードは、目標が予定より遅れていることを意味し、黄色は予定通りの進捗、緑は予定より速いペースを表します。このシステムは約5年前から導入されており、クラブ会長のアダさんは、このシステムが達成に向けた取り組みの遅れを明らかにし、改善を促すのに役立っていると話します。関連する委員らは、赤のままにしておかないよう意欲的に対応に当たります。  

多くの成功を収めているクラブには、「目標を設定する」という共通点があります。クラブリーダーが将来の計画を立てることで、クラブに方向性と目的が与えられます。会員増強、奉仕プロジェクト、クラブ体験などの分野で目標を設定することで、会員の意欲を高め、共通の目的を持って協力することを促すことができます。 

ロータリークラブ・セントラルを活用すれば、シンプルな方法でクラブの取り組みを管理できます。アクラ・サウス・ロータリークラブのリーダーたちは、クラブのためのこのオンラインツールで目標を設定し、進捗を記録・確認しています。「ロータリークラブ・セントラルは、とてもシンプルで使いやすいツールです」とアダさんは話します。「リーダーとして、進捗を確認するのに役立っています」 

クラブリーダーがロータリークラブ・セントラルで目標を設定し、成果を記録する一方、ほかの会員もこのツールでクラブの進捗状況を確認できます。新たに就任するクラブリーダーは、これまでの目標を参考にしながら、クラブの将来についてよく吟味し、3年に渡る目標を設定することができます。また、必要に応じて目標を調整し、常に3年先を見据えた計画を立てることができます。  

複数年にわたる計画を立てることは、継続性を確保し、リーダーシップの移行を円滑に進めるために重要です。 

「戦略計画にある項目の中には、短期間では達成できないものもあります」と、バタビア・ロータリークラブ(米国イリノイ州)の幹事で、元会長のトニー・ウィンターさんは言います。「また、当クラブでは、さまざまなリーダーチームにまたがる長期の目標をいくつか設け、クラブに一貫性を浸透させることにしました」 

ロータリークラブ・セントラルで目標を設定するにあたり、クラブリーダーは、クラブの現状を基準とし、戦略計画を今後3年間の指針として活用することができます。クラブは、次期リーダーがMy ROTARYのアカウントを有していることを確認し、クラブのリーダーシップを担う人たちをMy ROTARY通じて報告する必要があります。これにより、これらのリーダーはオンラインツールにアクセスできるようになります。

 バタビア・ロータリークラブは、コミュニケーションは多くてもよいということを学びました。2021年、目標設定のプロセスを軌道に乗せるため、ロータリーの「クラブ健康チェック」を利用しました。クラブは、新型コロナの流行中に入会した12名の新会員から意見を求め、その大半がクラブのビジョンを検討するための機会に関与しました。クラブは、会員から得られたフィードバックを基に目標を設定し、戦略と行動計画を立てました。 

「このビジョンを検討する際に得られた情報は、クラブの健康チェックの結果と併せて、私たちが何を新たに開始し、何を継続し、または何を変更する必要があるかを理解するのに極めて役立ちました」とウィンターさん。「当クラブで、これまでにこのようなプロセスを踏んだことはありませんでした。これは大きな前進であり、結果として今後3年間で取り組むべき12の項目が明らかになりました」

ウィンターさんは、目標を数値化し、会員に定期的に進捗状況を報告することで、クラブに活気を与えることができると述べています。「今年、何回か交流イベントを開催しよう」と言うのと、「今年、6回の交流イベントを開催する」と言うのでは大きな違いがあります。「一度数値化すれば、それを達成することは責務となります。数値化しなければ、それはただの宣言になってしまいます」 

クラブ会長のマーガレット・ペローさんは、クラブの進展状況を会員に報告するために、今年から四半期ごとの会合を設けることにしました。これは、クラブのニュースレターで紹介される最新情報の補足的なものです。 

「多くのコミュニケーションを図ることは、クラブにとって健全な戦略です」とペローさんは言います。 

また、バタビア・ロータリークラブでは、少なくとも年に1回、会員満足度アンケートを実施して、目標を微調整し、新たなニーズを特定しています。  

「これは継続的な課題です。人は進化し、物事も進化します」とウィンターさん。「物事において先手を打つ必要があり、クラブで常に意思疎通を図る必要があります。それが優れた計画を立てる唯一の方法なのです」

長期的な計画を支えるため、RI理事会では、ロータリー行動計画に沿った地域ごとの計画を調整するチームリーダーを任命します。地区リーダーは会長エレクトと各地域の計画を紹介し、目標設定に役立てます。  

ロータリークラブ・セントラルでクラブの未来計画を立て始めましょう。

2025年2月