未来はインクルーシブ
大切なのは、つながりを広げ、DEIによる好ましいインパクトを発見すること
トッド・ジェンキンスさん(米国、Fayettevilleロータリークラブ会員、DEIタスクフォースメンバー)とのインタビュー
1. ウォルマート、グーグル、フェイスブック、アメリカン航空、ケロッグといった大手企業と仕事をされてきましたが、DEIという点でロータリーはこれらの企業から何を学ぶことができますか。
DEIの取り組みにおいては、 どこにでも画一的に当てはめられる方法というものはありません。個人として、組織として、私たち皆がこの取り組みの途上にあることを理解することが大切です。これらの企業はいずれも、ビジネスにおけるDEIの重要性、すなわち、多様性のある企業は、多様性の少ない企業と比べてビジネスで成功する確率が高くなることをよく理解しています。ロータリーも自分たちのネットワークとつながりを生かしてインクルージョンへの意識を喚起しなければなりません。そうすることで、世界がまだ見たことのないような団体、つまり、すべての言動の中核にインクルージョンを置く団体へとロータリーが変化するのです。
2. 世界中のクラブや地区で講演する際に、頻繁に尋ねられる質問がありますか。それらの質問にどう答えていますか。
よく尋ねられる質問には、以下のような共通のテーマがあります:
「どこから始めればよいか?」
これは第一歩を踏み出す上で大切な質問です。まずは地域社会とクラブの現状を評価し、どのようなクラブになりたいのかを理解することが重要です。一番大切なのは、目標に到達するための計画を立て、それを言動や活動の中で実行していくことです。
「地域社会の多様なコミュニティとどのようにつながることができるか?」
人と人とのつながりを基本とするロータリーでは、これは簡単なはずです。自分とは違う人たちと知り合いになり、奉仕活動や行事で少数派コミュニティの人たちと協力しましょう。
「どうすれば支持を得られるか?」
あらゆる活動、そしてすべての人にDEIの取り組みを広げることが大切な理由は、ここにあります。DEIはあらゆる活動に取り入れるべきことであり、全員の参加が必要です。。クラブと地区のトップレベルでこの取り組みにコミットし、測定可能な目標を定めて結果を測ることが大切です。
3. DEIを専門とする委員会を設置するクラブや地区が増えています。そのようなクラブ/地区にどのようなアドバイスがありますか。
扱いにくい話題であっても、あえて話し合いを持ってください。ただし、(1)その話し合いは誰のために行うものか、(2)その話し合いで何を達成したいのか、という二つの点を明確にしておく必要があります。さまざまな考え方があると思いますが、クラブの会員構成、文化、制度、方針、プログラムにまつわる難しい質問にも耳を傾け、そのような質問がしやすい雰囲気を作りだすことが大切です。そのような質問をすることを恥じたり、責めたり、対話ではなく議論にしたりすることは避けなければなりません。私の場合、自分と違う意見や考え方に対して好奇心と思いやりをもち、理解しようと努めています。こうした対話を持てば持つほど、理解も深まります。
4. ロータリーにおける多様性、公平さ、インクルージョンの未来について楽観的に考えていますか。
希望を持つことが大切です。ロータリーがこの取り組みを行うことができると私が信じる理由の一つも、そこにあります。ロータリーは日々、世界中の地域社会に希望を与えています。DEIの話し合いや対応において困難を感じることもあるかもしれませんが、この取り組みとコミットメントは必ずしも骨の折れる仕事ではありません。私はキャリアを通じて、DEIでは小さな変化が大きな違いをもたらすことを目にしてきました。ですから、少しでも成果があればそれを称えあってください。コロナ禍により、感謝したり、勇気づけあったりすることの大切さを私たちは学びました。笑顔を忘れずに、一歩ずつ前進していきましょう。
ロータリーの多様性、公平さ、インクルージョン(DEI)の声明をrotary.org/deiからご覧ください。
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