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世界中で活躍する「世界を変える行動人」

2022年1月

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米国

Novatoロータリークラブ(カリフォルニア州)は9月に公民館のオープニングを迎えました。このプロジェクトは、2007年に古株メンバーのビル・ジョナスさんが500万米ドルを遺贈したことに始まりました。同クラブは公立コミュニティカレッジのカレッジ・オブ・マリンと協力し、同カレッジのインディアンバレー・キャンパスの敷地内に約1,500㎡の公民館を建設。何百人も収容できるパーティースペースも、キッチンも、最新の音響設備が導入された舞台もあります。同クラブはプロジェクト費用全体の3分の1ほどを負担し、75年リース契約を結び、ベネファクターである故ビル&アデル・ジョナス夫妻の冠名権も取得。今では例会を公民館で行っています。「何年もかかりましたが、私たちはあきらめませんでした」と同プロジェクトの計画委員会合同委員長のソニア・シーマンさんは言います。

アンティグア・バーブーダ

暑いリーワード諸島はバカンスを楽しむ観光客には喜ばれますが、住民にとっては悩みの種です。近年続く深刻な干ばつのせいで水は配給制になり、脱塩水に頼る日々になっています。手に入る水を最大限に活用するために、Antiguaローターアクトクラブは障害を抱える人びとの協会のために12基の雨水貯留タンクを設置するプロジェクトを立ちあげました。「全世界に新型コロナウイルス感染が拡大する中、これで手洗いと適切な衛生習慣が促進されます」と、約1,850ドルかかったこのプロジェクトについて元クラブ会長のティアナ・ハリスさんは話します。34名の会員を擁する同クラブは精力的にプロジェクトを実施しています。9月には、Mémorial des Gonaïvesローターアクトクラブ(ハイチ)とFreetown Sunsetローターアクトクラブ(シエラレオネ)と合同で行ったSave Our Shores清掃作戦の一環として、地元の海岸でゴミ拾いを行いました。ほかにも、無料のHIV検査や職業訓練、クリスマスのお祝い、スペリング・ビー(スペリングコンテスト)などのプロジェクトに取りくんでいます。

  • 116.00

    カリフォルニア州のコミュニティカレッジの数

  • 1041.00mm

    アンティグア・バーブーダの年間平均降水量

英国

ロータリーが支援する推進計画で、英国でホームレスとして暮らす人びとが雨露をしのげるように何万個ものテントが配られました。1個約40ドルかかる一人用の軽量テントは、助けを必要とする人びとが冬を越せるように短期的な解決策として採用されました。「内輪以外でSleep Podを初めて披露したのがロータリアンでした」と、ふたりの友人とSleep Podチャリティ団体を創立したジャスティン・デヴァルーさんは言います。Erdingtonロータリークラブと第1060地区のほかのクラブが経済的に援助し、パンデミックの広がる中、何百人ものロータリアンやボランティアが自宅でテントを組みたてて協力しました。「路上生活や野宿で低体温症や曝露により亡くなる方はまだいますが、Sleep Podはどういう理由であれ空の下で眠る人びとのために私たちができるせめてもの援助です」とデヴァルーさん。

エジプト

2019年にアパートメントのバルコニーの向かいで巣を作っているチョウゲンボウ(小型のタカ)に興味を持ったことがきっかけで、ジョージナ・コールさんはeBirdというオンラインのデータベースで観察記録をつけはじめました。「周りにいる鳥たちのことをもっとよく知らないといけないことに気づいたんです」とRed Sea-El Gounaロータリークラブ会員のコールさんは言います。同クラブが拠点を置くスエズ湾沿いのリゾート地区は、欧州からアフリカへと渡る100万種を超える渡り鳥の中継地点となっています。地元の学校から生徒に説明をしてほしいと依頼を受けて、コールさんは鳥の紹介カードを英語とアラビア語で作成しました。クラブの協力を受けた彼女の活動に啓蒙されて、地元の町は湿地帯を見渡せる観察小屋を設置しました。さらに、季節ごとに訪れる異なる野鳥について地元のホテル経営者に研修も行うようになりました。「紅海一帯はスキューバダイビングやスノーケリングなどの海洋レジャーがさかんで観光業が栄えています」とコールさん。「野鳥観察もとりいれたらさらに魅力が増しますよね」

  • 60~70.00%

    1年のうちに命を終えるチョウゲンボウの率

  • 8.20%

    タイで栄養失調にかかっている人の割合

タイ

新型コロナウイルスのパンデミックが始まってから、Eastern Seaboard ロータリークラブは30件以上の食料配布を中心となって行ってきました。元クラブ会長のロドニー・チャーマンさんは、ロックダウンにより壊滅的な被害を受けた海岸沿いのパタヤ市を支えているのは同クラブだと言います。「観光業がダメになるとタクシー運転手もホテル従業員もバー従業員もみんな失業してしまい、中には路上生活をする人や保護施設に入る人も出てきました」とチャーマンさんは言います。同クラブは地元のフードバンク(過剰食品や器学外製品、売れ残りを生活困窮者などに配給する団体)や社会福祉団体と連携し、警察と協力して必要な物資の配給を行っています。8月に行う大規模な配布に向けて、5人の会員が3日間かけて食料品の買いつけ、輸送、包装を行い、チキンとライス弁当と米・卵・飲料水・魚の缶詰・調理油・マスクなどが入った袋を400人分用意しました。同クラブはその後も繰り返し大規模配給を実施しています。

 

 

 

この記事は、Rotary誌の2022年1月号に掲載されました。


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