ゲイツ財団がポリオ撲滅のために2億5,500万ドルの新たな補助金の提供を発表
記事:Arnold R. Grahl、Dan Nixon
国際ロータリー・ニュース:2009年1月21日
米国カリフォルニア州、サンディエゴで開催中の2009年国際協議会にて、ポリオ撲滅のために新たな補助金2億5,500万ドルの提供を発表するビル・ゲイツ氏。写真:Rotary Images/Monika Lozinska-Lee
世界的なポリオ撲滅活動に充てるために、ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団から国際ロータリーに対し2億5,500万米ドルの補助金が寄せられ、これによってロータリーとゲイツ財団による資金投入誓約額は5億5,500万ドルとなりました。
野生ポリオウィルスが現在も根強く残っている4カ国(アフガニスタン、インド、ナイジェリア、パキスタン)の次期地区ガバナーとの会合を終えたビル・ゲイツ氏は、サンディエゴで開催中の国際協議会の水曜日午前の本会議にて、新たな補助金を提供することを発表しました。
「ロータリアン、各国の指導者、保健専門家といった方々の懸命な努力のおかげで、ポリオを患う子供の数は、世界でもほんのわずかとなりました」と、ゲイツ氏は述べています。「しかし、ポリオウィルスの完全な根絶は難しく、今後も難を極めることでしょう。撲滅という目標に私自身が深くかかわるようになったのは、撲滅を目指して努力を傾けるロータリーのひたむきな姿に深い感動を覚えたことが大きな理由です」
「私たちは今度こそポリオを撲滅します」と、RIインターナショナル・ポリオ・プラス委員長であるロバート S. スコット氏は断言します。
ゲイツ財団からの今回の新たな補助金、2億5,500万ドルを受け、ロータリーは、1億ドルを独自に募金してこの補助金に上乗せすることになります。2007年11月にもゲイツ財団から1億ドルの補助金を受領しているロータリーは、これに上乗せするために1億ドルを募金することを、既に目標として掲げています。
2回にわたるゲイツ財団からの補助金額は3億5,500万ドルに上り、国際ロータリーは、「ロータリーの2億ドルのチャレンジ」と銘打って、2012年6月30日までに、募金活動を通じて上乗せ資金を調達していくことになります。
今回の2億5,500万ドルという補助金は、上乗せを条件とするゲイツ財団からの補助金としては、過去最高額であり、また、創設以来104年の歴史においてロータリーが受領した補助金としても最も高額なものです。ロータリーは、世界ポリオ撲滅推進計画における予防接種活動を直接支援するために、この補助金を投入していく予定です。世界ポリオ撲滅推進計画とは、国際ロータリー、世界保健機関(WHO)、米国疾病対策センター(CDC)、ユニセフが協同して主導する活動です。ロータリーはこの資金を、WHOとユニセフへの補助金を通じて支給していくことになります。
この活動を成功させるには、「ロータリーの2億ドルのチャレンジ」へのロータリー・クラブならびに個々のロータリアンからの支援が極めて重要です。ロータリーはこれまでに既に約7,300万ドルを集めており、このうち、6,200万ドルは現金寄付、1,100万ドルは誓約によるものです。各クラブは、これからの3年間、毎年、一般の人々を対象に 募金活動 を実施するよう呼びかけられています。また、去る10月、ロータリー財団管理委員会は、7月1日から特別なポール・ハリス・フェローの認証を設けることを承認し、「End Polio Now」のマークを付した認証状が作成されることになりました。
1985年以来、ロータリーはポリオの撲滅を最優先項目とし、この活動に12億ドル以上を寄付してきました。ゲイツ氏は、ボランティア活動、政府・自治体への働きかけ、寄付を行い、感染者を99パーセントも減らすことに貢献したロータリーを称賛しました。「ロータリーが存在しなければ、今の世界は違っていたでしょう。また、将来も、ロータリーがなければ、私たちが目標とする世界にたどり着くことはできないでしょう」
最後のハードルはまだ残されている、と話すのは、ジョン・ケニーRI会長エレクトです。会長エレクトはまた、「今回の補助金は、世界からポリオをなくすために、ロータリーと同じくゲイツ財団も全力を捧げていることの証だ」と述べています。
また、ゲイツ氏は、去る11月にインドに赴いた自身の体験についても、次期地区ガバナーおよびロータリーの指導者に向けて語りました。インド滞在中に、氏がデリー東部の貧困街でポリオに感染した9カ月の幼い少女を抱いたときのことです。
「この子には、なぜ人々が深刻な顔で自分の足を突付いたりしているのかなど、理解できるはずもありません。しかし、ポリオに感染してしまったこの子は、成長しても、ボールを蹴ったり、友達とかくれんぼをしたりして遊ぶことはできないのです」とゲイツ氏。「ハシュミンという名のこの女の子を抱いたとき、私は、この病を必ず撲滅するのだと思ったのです」
「最後の感染者がいつになるのかは、わかりません。しかし、ポリオを葬り去るためのワクチンは揃っています。各国政府も、そのための手段を提供する構えを見せています。あとは、この活動を完遂するだけの粘り強さがあれば、私たちは必ず、ポリオを撲滅できるでしょう」
これに加え、英国とドイツの政府も、それぞれ1億5,000万ドルと1億3,000万ドルをポリオ撲滅に寄付することを発表しました。両国からのこの資金は、ロータリーのチャレンジには算入されません。
ポリオ撲滅活動のカギは政府からの支援である、とスコット氏は述べています。
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